年中組さん、玉ねぎレタススープ
*(旧)食育サークルブログの内容をコピーしました。
園庭では、早くもニイニイゼミの鳴き声がしてきました。ニイニイゼミは、梅雨の最中の6月下旬ごろから見られ、ほかのセミよりも早く鳴き始めるのが特徴です。少し早めの登場ですが、季節は少しずつ春から夏に向けて、変わってきているようです。
さて、6月4日に、先日収穫した玉ねぎと、畑で育てたレタスを使って、年中組さんにスープを作りました。
今回は、さくら組さんが、お昼に中学生とのお弁当交流を予定しているため、牛乳を飲む時間にスープを飲み、すみれ組さんはお昼ごはんと一緒にスープを飲むことになっています。
大きなお鍋を準備したら、スープ作りの始まりです!
まずは、さくら組さんのスープ作りからです。さくら組の食育サークルのお母さんたちが、登園後すぐに畑に実っているレタスを収穫し、玉ねぎを選びます。大きな玉ねぎを3個、全体的には薄く切りますが、その中でも、小さく切るもの、大きく切るもの、と切る大きさを変えました。レタスも3玉、子どもたちの口に合わせて小さくちぎります。玉ねぎとダシを一緒にグツグツと煮込んだら、とってもいい香りがしてきました。
スープを煮込んでいる間に、さくら組のお母さんたちが玉ねぎ干しのお手伝いをしてくれました。玉ねぎを保存するためには、日陰で雨の当たらない場所が良いとされているため、玄関横のテラスの奥に玉ねぎを吊るすことにしました。玉ねぎの葉の部分を15cmくらい残してカットし、根も切ります。麻ひもで葉の部分をしばったら、テラスの天井から吊るします。落下防止のため、吊るした玉ねぎの下にネットを張りました。こうした方がいいんじゃないか、ああした方がいいんじゃないか、と話しながら、あっという間に玉ねぎ干しの作業が終わりました。
玉ねぎがよーく煮込まれて、まもなく、さくら組さんのスープが出来上がるようです。塩麹を入れて、味を整えて完成です。さくら組さんの牛乳タイムに間に合いました。園の畑で採れた大きな大きな玉ねぎと、先ほど採ってきたレタスを持って、更に出来上がったスープのお鍋も持って、さくら組さんの部屋に入っていきます。スープに入っている材料の説明をして、子どもたちが持ってきたお椀にスープを取り分けます。スープをよそったお椀を運ぶのは子どもたち。顔の前でお椀を持ちながら、そーっとそーっと自分の席まで運んでいきます。みんな席に着いたら、いただきますをして、一斉に食べ始めます。先生が、「おいしい?」と聞くと、「おいしぃー!!」「おいしぃー!!」と子どもたちが口々に答えます。「この野菜を始めて食べる子、手あげて!!」と先生が言うと、1/3くらいの子どもたちが手をあげました。それでも子どもたちは、おいしぃおいしぃとスープを飲み、ほぼ全員がお代わりしてくれました。
さくら組さんがスープ作りを始める頃、すみれ組のお母さんたちは、外へ出て、里芋の苗を植える作業をしていました。お味噌汁昼食会に使う里芋を作るため、苗を植えます。今回はセレベスと石川早生という2種類の里芋を植えることにしました。先日、玉ねぎの収穫をした横の畑に苗を植えていきます。里芋は葉がとても大きくなるので、苗との間隔を広めにとります。あっという間に里芋の苗植えが終わりました。
次は、レタスの収穫と玉ねぎ選びです。
すみれ組のお母さんたちがキッチンに戻ってくると、とてもいい香りがしてきました。先に作っていた、さくら組さんのスープの香りです。
すみれ組のお母さんたちも、お昼ごはんに向けてスープ作りを始めます。大きなお鍋にお湯を沸かし、玉ねぎを煮込んでいきます。キッチンは換気のために窓を開けていますが、スープを煮込む火の熱気でとても暑いです...。しかし、お母さんたちは、美味しいスープを作るために、大きな鍋の前でじっと待ちます。
途中、牛乳タイムの時に、すみれ組さんの部屋に行って、スープの材料の説明をします。お母さんが、大きな大きな玉ねぎを子どもたちに見せると、先生が、「これ、何だと思う?」と子どもたちに質問します。子どもたちは、「たまねぎー!!」とすぐに答えます。そして、今度は先生が、「玉ねぎだね。玉ねぎはどこを食べると思う?」、葉の部分を指さして、「ここ?」子どもたちは、「ちがーう!!」。すると、先生は根っこを指さして、「この白いおひげみたいなところ?」と言うと、子どもたちが「ちがーう!その、大きな玉になってるところ!!」と言います。そして、玉ねぎを持ったお母さんが、子どもたち1人1人に玉ねぎを触らせたり、持たせたりします。「おもーい!」「おっきいー!!」と子どもたちは口々に言います。次は、レタスの番です。レタスを持った子どもたちは、「かるーい!」、「さっきとぜんぜんちがう!!」と口々に言います。
野菜のお話が終わり、お母さんたちは一旦キッチンへ戻り、スープ作りの続きをします。玉ねぎをよく煮込んで、レタスを入れて一煮立ちさせたら、塩麹を入れ味を整えたら完成です。途中、ダシの量が少ないというハプニングもありましたが、そこはお母さんたち!上手に味を仕上げてくれました。
子どもたちのお昼ごはんの準備が整い、大きなお鍋を持って再び子どもたちの前に登場です。1人ずつお椀に取り分け、子どもたちが自分の席までこぼさないように慎重に運びます。当番さんの、「いただきます!」の声でみんなごはんを食べ始めます。スープを真っ先に飲む子、最後にとっておく子、2回もお代わりに来た子もいました。お昼ごはんも終わりに近づき、先生が、「みんな、スープいいかな?お代わりできるの最後だよ!」と言うと、1人、また1人とお椀を持ってお鍋の前に並びました。
キッチンに戻ってきたお母さんたちは、片づけを始めます。その中で、自分の子どもが野菜嫌いで、今回作ったスープも飲まないと思っていたら、飲んでいたので驚いたと話しているお母さんがいました。
担任の先生のお話でも、とても子どもたちが喜んでいて、レタスや玉ねぎが苦手だった子どもたちの中には、「本当は苦手だけれど、これなら食べれた」と話す子もいたそうです。
自分たちが収穫したものをみんなで食べるということ、そして、お母さんたちが心のこもったスープを作ってくれたということが、野菜が苦手な子どもでもスープを食べることができたのではないかと思います。
次はジャガイモの収穫を予定してます。ジャガイモを使って何を作ろうか...。また、子どもたちの笑顔を見られるのが楽しみです!!