校長室より
本校は、昭和24年(1949年)石川師範学校付属小学校に設置された特殊学級,昭和27年(1952年)同付属中学校に設置された特殊学級を前身とし,昭和39年(1964年)に県内で初めての知的障害教育の養護学校となり現在に至っています。
昭和33年(1958年)には,金沢大学教育学部教授沢田幸平先生を中心に石川県特殊教育研究会が結成され,障害児教育の研究・研修・啓発を組織的に行うようになっていきます。いわば石川県の障害児教育の先達が集い,現在の県内特別支援教育の源流となったと言えます。本校はその一翼を担い重要な役割を果たしてきました。
先達の障害児教育に対する熱意と意志を絶やすことなく受け継ぎ,現在も,その時々の障害児教育の課題を取り上げて教育研究に取り組み,その成果を毎年発信していると共に教育研究を通じて教員が教育実践力を高め,児童生徒の成長を促し,障害児教育に携わる多くの熱意ある教員を養成しています。
現在、国公立大学附属学校は「国立教員養成大学・学部,大学院,附属学校の改革に関する有識者会議報告書」(平成29年)に示された課題とその対応策に基づく改革に迫られています。これからの時代に必要される附属学校を常に問い続け,改革の歩みを進める覚悟です。
今年度は,これまで本校が大切にしてきた良き伝統を守りながら次の2点に重点を置き
①4年間の研究開発(自立と社会参加のための国語力の育成)指定成果を土台に,読書活動を推進する
ことを通して
小学部:自立活動,中学部:探究的学び,高等部:進路指導の充実に努める
②「金沢モデル(金沢大学附属5校園コラボレーション)」の推進を通して
・附属5校園の交流と協働的な学びの機会を計画的に確保する
・平和町キャンパスに「学びの個別化コーディネーター」(本校教員)を配置し,生きづらさや学び
づらさを感じている園児児童生徒の支援にあたる
ことを通して国立大学附属学校の使命を果たしてまいります。
令和7年4月1日 校長 中澤宏一