よりよい未来を志向する子の姿
前回は主題の設定理由について書きました。
今回は、主題についてとその姿について書いていきたいと思います。
まず、主題「よりよい未来を志向する子の育成」について
「よりよい未来」とは,こうなりたいと願う自分や仲間の姿,生き方,価値観です。「志向する」とは,仲間と共に目指す先を見出し行動していくことと定義しました。つまり「よりよい未来を志向する」とは,他者によって「良い」とされている方向を目指したり,多数の人が「良い」と思うような先を目指して行動したりすることではなく,『自分がこうなりたい,こうしたい,という思いをもって具体的にその姿をイメージし,仲間と共に試行錯誤を繰り返しながら,目指す先へ行動していくこと。』と私たちは考えています。
では、「よりよい未来を志向する子」とはどのような子どもでしょうか。私たちは以下のような姿を子どもに求めることとしました。
自分なりの思いや考えを根拠をもって表出し 他と関わりながら
よりよいものへと変えて 行動する子
授業においてはまず,子どもが追究したい問いや課題について自分なりの思いや考えをもつことから始まります。その思いや考えを,子どもにとって「よりよい」と考えるものへと変容し行動する営みを授業に位置付けていくことが未来を志向することへつながると考えています。
子どもが「よりよい」ものへと自分の思いや考えを変容するには,自分なりの根拠をもち思いや考えを具体的なものにすること,それをもとに他者の思いや考えにふれたり,教材と向きあったり,情報を集めたりしてより思いや考えを明確にしていくことが必要だと考えています。