2年3組 金岡弘宣 ひき算のしかたをかんがえよう


本単元における目指す知識創造
加法計算の方法や十進位取り記数法にもとづいて、新しい2位数の減法の仕方を解決していくことで2位数の筆算の原理や加減の関係に関する知識を構成する営み



(1) 本単元における「かかわり」の活性化
 「かかわり」が活性化していない授業とは、例えば本単元では48-12の計算の仕方を考える場面では、子ども達から48-12の筆算の式やその手順を発表するだけで終わる授業である。このような授業では数学的コミュニケーションが十分に行われているとはいえず、「かかわり」が活性化しているとはいえない。
「かかわり」が活性化している授業とは、例えば筆算を考える場面では、筆算の仕方だけではなく、算数ブロックなどの半具体物や図などを用いて、実際の大きさと比べながら、説明がなされたり、数式や言葉と結びつけて学習が進んだりする授業である。また加減の関係を考える場面では、48-12=36の確かめは36+12=48で終わるのではなく、問題の場面を想起しながら、「12人帰ると言うことは、12人戻ってくればもとの48になる。」ということを半具体物や図と結びつけることである。これが数学的コミュニケーションであり、それがあることで「かかわり」を活性化していくと考える。



2) 本単元における「かかわり」を活性化する手だて
学習問題の工夫では、導入素材に折り紙を選んだ。折り紙は子ども達にとって身近で、さらには算数ブロックのように一枚ずつ並べたり、重ねて10のまとまりにしたりして図示しやすいからである。このような身近な問題から子ども達の追求意欲が生まれる。そのときに明確に友だちに伝えたいという目的意識を持たせることで、答えだけでなく、意味も説明しようとするであろう。そこでその子なりの道筋が明らかになるように、半具体物(算数ブロックや数え棒)を使ったり、図を書いたりして自分の考えをしっかりと持たせていきたい。
コミュニケーションの目的意識を明確にし、計算と図を結ぶ問いかけを大切にしていきたい。子ども達の発達段階を考慮すると言葉が足りなかったり、図が不十分であったりするなど、お互いの考えが十分に伝わらない場面も考えられる。もし不完全な考えが出た場合にはそれを問いかけ、子ども達の考えの橋渡しを積極的にしていく必要がある。「今の説明は図のどこのことなの?」「筆算のここの部分は、算数ブロックのどこのこと?」などそれぞれの考えを結びつけることで、学習が深まっていく。このような問いかけをすることで、子ども達の考えが明確になるように配慮したい。また、適宜近くの子と話し合う時間を取り入れ、全体の場での発表へのスモールステップにしていきたい。このように学習を進めることで、自信のなかった子が自信を持ち、全体の場で発表できるようになると考える。