5年算数:指令 0.1Lの入れ物を作れ!



体積の学習も終盤を迎え、上記の課題で盛り上がりました。
「ヒント、ほしい?」と聞くと、「いらーん!」と意欲的な反応が返ってきました。市販の工作用紙を半分に切った物を全員に与えたので、2~3通り目からは、友達と余った工作用紙を共有しなければ展開図を作れません。
「こんなのも、あるよ!」「こういうのは、どう?」「へぇ、そういうのもありなんや!」と、自然と聞き合いが生まれました。
なかには、1×25cmの長方形を4枚作って、「これに1平方cmの正方形でふたをすれば、25×4で100立方cmになるでしょ!」と、得意満面で自分のアイデアを披露しにくる子がいました。「すごいね。よく思いついたね!」と褒めた後、「ところで、体積を求める公式って、どんなだったっけ?」と聞くと、ノートを見直して、「縦×横×高さ!」と無邪気に答えます。展開図の時点では、確かに25平方cmが4枚あります。ここではあえてストップをかけず、もう少し、彼女の考えるままに作らせました。セロテープで入れ物にした後、再び持ってきました。「先生、できたよ!」そこで、もう一度、彼女の作った実物を眺めながら、「縦は、どこ? 横は? 高さが25cmだよね?」と投げかけると、「あれ? 4はどこ、行ってんろ?」と見つめ直しが始まりました。
他にも、直方体でなくてはいけないという先入観を打ち破り、先日の複合図形を応用した入れ物を作った子もいて、あらためて子ども達の発想の柔軟さに驚かされました。
見つめ直しのある聞き合いができると、子ども達だけでなく教師も楽しめます。弁当をはさんで、昼休みに
1m×1cm×1cmの入れ物を作った子たちもいました。それを見て「すごーい!」と歓声を上げる子も。彼らのおかげで、にこにこ顔の1日を過ごせました。