3年1組 社会科「わたしたちの住む地域のりんご作り」より 研究発表会2日目


昨日は、『葉とらずのりんご』を教材にした。
これまでの常識とは逆に、葉を残して、りんごの見た目よりも中味で勝負するりんご作りについての学習だった。
子どもたちは、りんごとりんご作りをする方を、ますます好きになったようであった。
-----------------------------------------------------------
さて、2日目。(画像は後で追加します)
PowerPoint資料をもとに学習問題を作って、グループで取り組む1時間です。
昨日は、一人一人が自分の考えをもって、話し合う姿を見ていただきました。
今日は、教師を離れて、グループで自由に討議する子どもたちの姿を見ていただこうとも思い、本時案とは少し違った内容での授業となりました。
社会科において、教材研究は日々更新されます。
Uさんとの初めての出会いは、十年以上前。
りんご作りを題材にした授業は二回目。
今回の授業のために、Uさんを取材し初めて約一ヶ月。
それから、毎週、朝に夕に出かけていって、お話を聞いて、畑を見せていただいて、指導計画を練って。
それでも、完全とはいかない。
どうしようかと考え抜いた末、古いが安定した指導案で授業せず、多少出たとこ勝負にはなるが、自分の中の最高の驚き、学び、獲得した価値を授業にしようと決めたのでした。
もともと、2日続けて授業すると言うことは、変化に対応した授業を臨機応変にすることが求められる部分もあると考えました。
1日目の子どもを受けて、「こう展開したい。」という授業をするのが、連続授業のおもしろさであり、スリルでもあります。


【導入】
PowerPoint資料にて、Uさんが、もともとすっぱめの品種の『秋星』はもちろん、定番の『ふじ』についても、驚くほど立派な糖度のりんごに仕上げている事実に驚く場面です。
子どもが、すごく素直に食いついたこともありましたが、前時を取り混ぜたので、長いプレゼンになりました。
子どもの問題意識も全体に浸透し、ある程度は主体性ある学びへの導入にできたのではないかと思いますが、その意欲を生かす時間を大きく削ってしまったと反省しています。
課題までは、10分以内に収めたいと思っていたのでしたが。。(当日確定した流れとはいえ、模擬授業の一回もやっておけばよかった。>_<)
子どもたちの、意欲溢れる話し合いのおかげで、話し合いの密度は濃くて良かったので、なおさらにそう思いました。
ラストは、教師が出てまとめはしましたが、やはり、ラストの深まりと、学びの価値をじっくりとつかみとる場面が十分にはできませんでした。


【話し合い場面より】
<Uさんが すごすぎるりんごを作れるのは なぜか>
班での話し合いは、それぞれが一生懸命に考えていた。
15分あげたかったが、時間が押していたので、10分に減らした。
そして出た意見が、

①辰巳用水の水を使うから(見学時に、用水の水を引いていた事実から)[3つの班]
②新しい技(本単元1時間目の自分達の予想とPowerPointからの思考が根拠)
③しごとのやりわすれがない(子どもは、四代にわたって、りんご作りに励んでいるUさんの努力を見たり聞いたりして、見習おうと言うほど尊敬している)
④育てる時期(直感的に思ったようであった)
⑤選んだ場所が良かったから(一生懸命にりんごに合う土地を見つけた) ⑥手作業(一つ一つのりんごが最もよく育つように、りんごに合わせて手を入れたから)

の六種類。
本時では、八つの班のうち三つの班が挙げた意見の、「辰巳用水」について、議論が集中しました。
「Uさんは、めったに水をやらないと言っていた。から、違うと思う。」
今年は、砂漠のように土地が乾いて割れたから、やったが普通はやらないと言っていました。
結果、初めは最大多数だった、「辰巳用水の水」を使っているからだという意見の子のほとんどが、考えを変えていました。
反論に、対して応戦はしたものの、最後は、ほぼ全員が、納得したことになります。
ここまで、班内と全体で、二回は「見つめ直し」た、と言えるのかもしれません。
この後、子どもたちは、ではどうやって?・・・と思考をめぐらせて、短い時間でしたが、意見交換をします。
そして、教師が出てきて、Uさんのお話を紹介して、本時の閉めしました。(そのまま議論させたまま終えて、次時に続きを・・・という選択肢もありましたが・・・それは、教師の都合で、勝手かと考えてやめました。)
子どもの熱のこもった議論による見つめ直しはありましたが、できれば、もうひと悩みさせて学びの価値を深めたかった。
あと五分あったら・・・
私は、間違いなく授業の展開を変えていたと思う。
---------------------------------------------------------
後で、「子ども達のがんばる姿に感動したが、もったいなかった。」と言ってくれた先生がいらっしゃった。
「もったいない。」
その通り、もう一歩、頑張る子どもたちを伸ばしてあげられたはずだった。
これからは、学びの深さのギアを一段上げられるように、さらに自分を鍛えねばと思う。
まだまだ、修行、修行。
------------------------------------------------------
2日目の整理会では、参観者の約半数もの方が残ってくださり、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。
また、遠方より本校の発表会に来てくださった多くの先生方に、心から尊敬、感謝申し上げます。
本校の研究発表会にご協力頂いた皆様に、心から感謝申し上げます。
また、お会いできれば幸甚です。