ごんぎつねの学習・複式34年


今日は4場面の兵十と加助の話をしていたところで<ごんと兵十はどんなことを考えたのか>を考えました。
子どもたちからの“ごんはくりや松たけを兵十に送っていることに,気付いてほしいか気付いてほしくないか”で話し合いが盛り上がりました。4場面は,兵十と加助が吉兵衛の家にお念仏に行く道すがら話をしている場面です。その本文中には,はっきりとごんや兵十の思いは表れていません。だから,4場面の本文にプラスしてこれまでの学びから課題に対しての考えを出し合いました。4場面ではごんが兵十たちの話す内容に興味をもち,耳をすませていることがわかります。しかし,それ以上のごんの思いはわかりません。すると,Aさんが「ごんが,自分がつぐないのために兵十の家にくりなどを運んでいることに気付いてほしいと思っている。」と考えを言いました。“つぐない”の思いに気付いてほしいということです。それに対して,Bさんは「ごんは,兵十の家にくりや松たけなどを誰が置いていっているのかわかってほしくない。」と言いました。そしてその理由として,「それは,いたずらぎつねであるごんが家の近くに寄っていることがわかると,痛い目にあわされるかもしれないから。」と続けました。この後,多くの子が自分の考えを述べていました。学級全体で話し合いをしていると,一人当たりの発言回数が少なくなるので,“班で意見を言ってくる時間”を取りました。班の友だちと意見を交流し,どんな理由からそう考えたのかを聞き合うためです。理由を聞き,自分の考えに自信をもつ場合も,自分の考えが変わる場合もあります。他に,どちらなのか迷ってしまう場合もあります。班での話し合いの後も圧倒的に“知ってほしくない”という考えの子が多かったです。子どもとしては,ごんのいたずらのために,おっかあにうなぎを食べさせられなかった兵十の悲しみや苦しみの重さに共感し,兵十に仕返しをされそうと恐れているようです。3場面で確認した“うなぎのつぐない”の思いや,5場面で出てくる“つまらないな・引き合わないなあ”という思いを考えていくと,また考えが変わるかもしれません。金曜日はその5場面です。どんな話し合いになっていくか楽しみです。