4年 英語 I like KANAZAWA.

 今回の授業は,好きな観光地や名産品を表す表現を知り,その表現を使って,表現する学習です。はじめに担当教諭やALTのDEMOを聞いて,子どもは紹介のイメージをもちます。その後,グループに分かれて「笹寿司」「甘エビ」を紹介する文を作り,互いに聞き合う活動を行いました。
事後研や参観者の感想から,授業について考察します。

*他者理解・異文化理解につながるコミュニケーション
「笹寿司」「甘エビ」を紹介する文をグループで協力して相談する活動を取り入れることで,互いの発想の面白さや表現のよさを認め合うことを目指した。子どもは It's... . ,There is ... .,We have ... .,I like ... . などの表現を使って紹介しようと,教師のDEMOでの表現を参考にしながら,思いついた説明や互いのアイデアを出し合い紹介文を考えていた。
 活動では「赤色」「あまい」「おいしい」などの表現を使って「甘エビ」のことを言い表すことができていたグループがあった一方,「甘エビ」の食感を「ぷりぷり」と説明したかったグループが適切な表現を見つけることができず苦労していた様子も見られた。「ぷりぷり」を何とか表現したい。どういえばいいのか。といった「こだわり」や「問い」をもってかかわり合うことはできていたが,どうしてもわからない表現は先生に質問する時間が保障されていたり,考えた文を練習する時間があったりすることで,自信をもって表現するよさにつながったと考えた。





*自分の世界を拡げるふりかえり
 活動時間が伸びたため十分なふりかえりが行えなかった。授業後のふりかえりでは,「同じものをしらべたのに(他のグループと)せつめいがちがった。わかりやすかった。」「Tさんのグループがたくさん言っていてすごいと思った。」「今日は,他のグループのも聞いて,うまくできたと思いました。聞くのもいいと思いました。」「他のはんは,(自分たちが)考えてもいないのを言っていたのでよく思いついたな。と思った。」「とてもおいしい。の表現がわかりました。」「四角い。と言っているのがよかった。」など,あらたな表現への気付きや友だちの表現のよさについて書かれていた。
 その一方で,「むずかしかった。」「なかなか思いつかなかった。」「意味が分からなかった。」といったつまずきも見られた。授業の中で,子どもの困り感を丁寧に見取って適切な手だてを講じる必要があると再認識した。

*伝え合う必然性のある学習内容や場面
 子どもにとって身近な食べものを題材にしたことで,それを表現することに興味を持って学習していた。提示した写真も明確で,子どもが紹介文を作るためのツールとなるものになっていた。自国の文化にかかわるものを紹介する活動は,次時以降の学習へもつながる。教師のDEMOにおける表現も,多くの単語ではなく,既習の単語を使っており子どもの自信や意欲につながっていた。
 ただ,子どもは「もっとくわしく言いたい」という思いが強く「言いたい表現」と「言える表現」とのギャップが見られた。グループでの交流の仕方を工夫し,「言えそうなことを言ってみる」活動にすることも一つの方法であった。
 また,今後の授業では「どんな人(留学生)がやってくるのか?」といった相手意識を明確にすることで,「伝えたい内容」もはっきりしていくのではないか。という意見もあった。
 





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