2の1 生活 「うごいて わくわく おもちゃランド」

 「ガラクタカラ」で遊んだ子どもたちは、とても楽しそうな様子でした。しかし、2年生だからもっとレベルアップして、「うごくおもちゃをつくる。」「おもちゃでみんなであそびたい。おもちゃランドをしたい。」「ほかの人もしょうたいしたい。年中さんをよびたいな。」そんな思いで、単元をスタートしました。
 今回の授業では、①どんな動くおもちゃがあるか、動くおもちゃに触れること、動くおもちゃに興味をもつこと、②おもちゃをパワーアップさせるために、比べたり、くり返したり、試したり工夫をすることをねらいとして、みんなで同じ「ピョンピョンガエル」を作りました。
ピョンピョンガエルを作る活動では、みんな夢中で作って、跳んだカエルを見て歓声をあげていました。作る活動の後、なかなか跳ばない子がいて、「ピョンピョンガエルを跳ばしたい。もっと跳ばしたい。」という思いが生まれ、パワーアップ活動をすることになりました。パワーアップ活動では、色々な作戦を試し、比べ、くり返していました。最後には、「作ったときは、ピョンピョンガエルが跳ばなかった。」という子も「パワーアップ活動の時には、跳んだよ。」と嬉しそうに言っていました。みんなも、「今度は、自分で考えた動くおもちゃを作りたい。」と次時の思いや願いを持って授業を終わりました。



以下は、「学ぶ楽しさを味わうための手だて」についてと、その子どもの様子です。
(1)思考と表現の一体化を促す場の設定
パワーアップ活動をする際に、どんなパワーアップを試したかを黒で、その結果どうなったかを赤で書き込ませた。自分で書き込むことで、どんなところが良くなったか、自分の気付きを整理していた。



(2)伝え合い交流する場の工夫
パワーアップ活動は、班でしても良いとした。一人では考えられない子は友達と一緒にしたり、他の子からアドバイスをもらってやってみたりと、小グループで活動していた。「こんな工夫もできるのか。」と自分にはなかった考えに触れ、新たな視点や観点を増やすことができ、いろいろなことを試す姿が見られた。また、パワーアップ活動の後に、クラス全体で気付いたことや考えたことを発表し伝え合う場を設定した。自分たちの見つけたパワーアップの方法が様々出され、気付きを全体で共有することができた。



(3)目的を意識させたふりかえり
ふりかえりのカードに、今回の活動に対する自分の思いを、色分けして評価させた。①「ピョンピョンガエルづくり」・・・ピョンピョンガエルが作れたかどうか。②「パワーアップさくせん」・・・パワーアップさせるための作戦をいろいろ考えて試せたかどうか。③「パワーアップ」・・・自分のピョンピョンガエルはパワーアップしたかどうか。以上の3点について、満足した、すごいできた(赤)、普通、できた(緑)、残念、できなかった(青)の色シールを貼らせた。子どもの今回の活動に対する思いが、パッと見て分かり、子どもも色分けして示すことで実感することができたと思われた。



(4)その他、事後研で
・スタートの同一・・・ピョンピョンガエルという同じおもちゃを作ったが、どこまで同じにすればよかったか?作り方は一緒だったが、2枚の紙の大きさは揃えなかった。切り込みの位置や深さの指定もしなかった。パワーアップする際には、そこも考えるところとなったが、そのせいで跳ばなかった子もいたので。
・子どもの意見を広げる・・・気付きの交流の際に、子どもが発言したら教師はすんなり板書していたが、なんでそうしたかという意図をもっと聞き、気付きを繋げていったらよかった。
・パワーアップの共通化・・・授業では「どうなったらパワーアップなのかな?」と子どもに問い、「よく跳ぶこと!」と共通理解はしたつもりだったが、よく跳ぶといっても子どもの意識はばらばらだったのではないか。子どもに分かりやすい指標(ものさし、ラインなど見て分かるもの)があればよかったのではないか。
・・・などが話し合われた。発表会の授業に向けて、「うごくマイおもちゃ」を作り、パワーアップができるように継続して実践していく。


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指導案