6年理科 「大地のつくり」

犀川河川敷に地層見学に行って学んできたことを生かして犀川河川敷の地層がどのようにできていったのかを地層に含まれる構成物から推論していく学習である。金沢大学の酒寄先生から、犀川河川敷には、年代の違う地層が広がっていること、木の化石が含まれる地層や火山灰が含まれる地層、貝の化石が含まれる地層が存在することを教えていただいた。

手だて②不足感や違和感に気づかせるための工夫
複数の地層が存在していることに違和感をもたせたいと考えた。その違和感から考えるきっかけを作ることができれば学ぶ楽しさにつながっていくと考えたからだ。日が少し経っているので、見学で学んだことを自由に発言させた。すると、化石のこと、年代が違う地層が広がっていることなどが子どもから出された。この段階で、海と陸に存在する化石が同じ場所に見られることの不思議さに気づかせることができればよかった。

「海と陸に住む生き物は違って当然なのに、同じ場所に見られるのはどうしてなんだろう。」
このような思い(疑問)を十分に子どもの中に印象付けることができれば、自分の考えをもてたはずだ。しかし、実際にはこのかかわりはできなかった。そのため、自分が体験したこと(犀川河川敷見学)が生かされず、子どもの考えのほとんどが一般論ばかりが出た。
「流れる水のはたらきによって地層が削られて・・・」
「昔の犀川は地上15mあたりにあったのが、ここまで降りて来て・・・」
このような考えが子ども同士で交わされ、考えを深めることはできなかった。

しかし、授業の終わりにある子どもからこんな考えが飛び出した。



この考えは子どもたちの納得を得ることができた。犀川河川敷に木の化石を含む地層と貝の化石を含む地層が並んでいる状態の秘密を見事に説明していた。
また、ある子どものふりかえりには、このような記述があった。



地層のイメージががらっと変わったようだ。断崖絶壁が地層であると考えていたこの子どもは、そういう地層ばかりではないということを今回の学習を通して理解することができたようだ。地層
のでき方や広がり方に対して、新しい見方や考え方ができるようになったと考えてよいだろう。
このような学びをしている子どもを、学ぶ楽しさを味わっている子どもの姿と捉えている。


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