鹿毛先生との全体研究会

 慶應義塾大学教授の鹿毛雅治先生を講師にお迎えして、全体研究授業がありました。
 5・6時間目の授業を参観された鹿毛先生。本校の授業についてズバリ、「先生が目立つ授業が多い」と指摘されました。教師の言ったことに子どもが答えている場が多いということです。また学びに向き合っている子どもの割合を「視聴率」と表現され、視聴率を上げる授業にするためには教師の発想を転換する必要があるとも述べられました。「考える子を育む」ためには、子ども一人一人が主体的に「学びたい」という意欲をもつことが大切であり、子どもが考えたくなる(欲求)考えるべき(価値)授業を教師がいかにデザインしていくかであると話されました。そのために大切なことは3つあります。
 ①課題や教材を工夫する
 ②しかけを用意する
 ③自然なコミュニケーションが生まれる場をつくる
 特に③は授業づくりの土台となる部分であり、本校でこれから育てていくべきものであると自覚させられました。また教師は、子供の言葉と言葉をつないでいくこと、子どものつぶやきに気づき可視化すること、子ども一人一人に寄り添う丁寧さやダイナミックさが大切であることについて認識を深めました。
 最後に鹿毛先生は、本校の全体論の中にある「子どもの主体的な学びのサイクル」についても疑問を投げかけられました。本校職員の意識改革につながる、学びの多い全体研となりました。