1年2組 字をきれいに


 毎日の宿題に漢字練習があります。春からひらがなを習い、カタカナを習い、そして今では漢字を習っています。新出漢字の学習では、書き順の大切さを考えながら学習してきました。そして、字をかっこよく見せるコツも見つけてきました。例えば、「ほとんどの字の横画は少し右斜め上に傾いているなあ。」や、「この画と画の間には同じ大きさのおまんじゅうが入るようにだね。」「この字は下の方が広がっていて富士山の形だよ。」などです。子どもたちは新しい字を習うたびに、「かっこよく見せるためのポイントが分かります!!」と競って手を挙げます。そして、「この字は逆富士です。」や「ダイヤモンドです。」など自分たちだけの新語を作っては共通理解し使いこなしています。
 しかし、そもそもどうして字をきれいに書かなければいけないのでしょうか。そのような質問があったとしたら、みなさんは何と答えますか?意欲満々の1年生は未だ聞いてくることはありませんが、もしそう聞かれたときに1年生に分かるように何と答えたらいいか考えています。「字がきれいに書けること」はステータスです。特技であり自分の自信になります。そういう意味では、運動が得意や勉強が得意と同じです。また、顔の見えない相手にとっては字が「顔」となり「人格」となることがあります。大人になればなるほどあると思います。そのようなことを1年生にどのように伝えたらいいか考えています。
 とにかく意欲満々の子どもたちは、毎日の漢字の宿題を一生懸命やってきます。とてもきれいな字で書けるようになりました。毎日のことで飽きるときもあると思います。しかし、一生懸命やってきます。私が今できることは、きれいな字を「上手だなあ!!」「すごいなあ!!」としっかり評価を子どもたちに伝えることかなと思っています。難しい説明よりも、認められることが、子どもたちの中で大切な価値となり、それが社会生活の中でも大切なことだと気づいていってくれたらと思います。