1の2生活科「ほし組さんといっしょに船づくり」

1の2は、普段から年長組のほし組さんと、一緒に遊んだり、お弁当を食べたりと、いつも楽しく活動をしています。
そんなほし組さんと今年も一緒に船づくりをしました。
ここ数年続けている幼小連携の活動です。

1学期の終わり、ほし組さんと一緒にプールに入って遊びました。
その後、ある子どもたちから「今年も船をつくって、また一緒に遊びたいなぁ!」という声が聞かれました。
去年、年長さんだったときに1年生と一緒に船づくりをしたことを覚えていたのですね。
その経験がない子も、「やりたい!楽しそう!」と興味をもち、2学期になったら一緒に船づくりをすることにしました。
夏休みの間、船づくりに使えそうなペットボトルや発泡スチロールをたくさん集めました。

2学期、いよいよ船づくりのスタートです。
最初は、1年生だけでどんな船にしたいのか、話し合いました。
話し合いの結果、「ほしぐみさんと いっしょに じょうぶで こわれなくて しずまないふねをつくろう!」ということになりました。
そして、材料を片手にグループで話し合い、どうすれば丈夫で沈まない船になるのか、そのイメージを設計図にかきました。

つぎは、ほし組さんと一緒に話し合いです。
目の前の材料を組み合わせ、実際に船をつくりながら、自分たちのイメージをほし組さんに伝えたり、ほし組さんがどうしたいかを聞いたりしました。
そして、ほし組さんと一緒に船をつくりました。
ガムテープ、ビニルテープ、ひも・・・
「何を使えば丈夫になるのかなぁ?」
「どう貼ったら、剥がれにくいのかなぁ?」
つくりながら考え、考えながらつくりました。
「どうやらガムテープの方がビニルテープより太くて強そうだぞ。」
「しかも、ぐるぐるに貼るともっと強くなるよ!」
「でも、ガムテープだと水に弱いから、ひもでぎゅってした後にガムテープを貼ったらどうかなぁ?」
つくりながら見つけたことをクラス全員で共有し、さらにほし組さんと一緒につくりました。

そして、でき上がった船をプールに浮かべ、乗ってみました。
すると・・・、バキッバキバキッ・・・
あっという間に船は壊れ、ペットボトルは剥がれ、船は沈没してしまいました。
その中でも、剥がれずに生き残った部分を見ながら、「うまくいったこと」と「うまくいかなかったこと」を色別の付箋に書きました。
「やっぱりガムテープを重ねて貼ったところは強い!」
「発泡スチロールより、ペットボトルでいかだにした方がよさそう!」
それぞれの気付きをグループ内で共有したり、一緒に解決策を考えたりしながら、再びほし組さんと一緒に丈夫で沈まない船を目指してつくり直しました。

そして、船本番!プールで再チャレンジです!
それぞれに工夫を凝らした船を再度プールに浮かべてみました。
「やった~!!浮いた~!」
試行錯誤しながら完成させた船が浮き、1年生はもちろん、ほし組さんもとびっきりの笑顔を見せてくれました。
「ほし組さんの笑顔が見れてとってもうれしかったよ。」
「みんなで楽しく遊ぶことができてよかったよ。」
自分のことだけでなく、ほし組さんの様子を気にかけながら活動し、その様子を見て、達成感や満足感を感じていることがよく分かりました。

最初は、「ほし組さんと一緒に」とはいっても、1年生だけで活動を進めたり、つまらなさそうにしているほし組さんの存在に気付かなかったりしていました。
しかし、活動が進むにつれ、ほし組さんを意識したり、声をかけたり、相手意識をもちながら活動しようとする姿が見られました。
そして、今、「ほし組さんを先に船に乗せてあげたいな。だって、自分たちも楽しみにしていたけど、きっとほし組さんの方がもっともっと楽しみにしていたと思うから。」と話す子どもたちからは、頼もしさすら感じるようになりました。

この船づくりの活動を経て、交流グループの友達やほし組さんとさらに仲良く、そして協力して活動することができるようになった子どもたち。
11月の研究発表会では、今まで活動してきた交流グループを解体して、自由にグループをつくり活動する予定です。
ほし組さんへの子どもたちの思いが、どういった姿につながるのか、今からとても楽しみです。