4-1 【理科】 物の体積と温度3
前時までの授業で
「空気は温められると体積が大きくなり,冷やされると体積が小さくなる」ことを確認しました。
本時は「閉じ込めた空気と水」の学習を思い出して
<水を温めたり冷やしたりすると体積はどうなるか>
という課題を設定して、水の温度による体積変化にせまることにしました。
本時では、前時の空気を温めたときの実験と同じように、水を手で温めるところからスタートすることとしました。この実験からスタートすることで、水は空気と異なり体積変化させるには高い水温にする必要があること、また体積変化の量も空気と比較すると小さいこと、この2点に気づき水と空気を温めたときの体積変化の違いについて実感できると考えました。この実感を「学ぶ楽しさ」と捉え授業を構成しました。
課題を確認したあとで予想をしました。
子どもは、
「空気と同じように、水も温めると体積が大きくなり、冷やすと体積が小さくなる。」
「水を凍らせたときには,閉めておいたフタが開いて氷が大きくなっていたから、水を冷やしたら少しずつ大きくなるのではないか。」
「閉じ込めた空気と水の学習で、空気は圧し縮めることができたが、水は圧し縮められなかったので、温度によって体積変化することはない」
という予想が主なものでした。
ただ、この段階での予想では
「何度くらいまで水をあたためるのか?」
「手で温めても体積は変わるわけない、火で温めてお湯にしたい。」
「どうやって実験するのか?」
などの声も聞かれ、はっきりしたイメージがもてずにいた子も見られました。ここでの予想がよかったのか考える必要があります。
予想を立てた後は実験です。
まずは試験管に水を入れ、水面まで印をつけて手であたためます。
「増えた・・・?」「減った・・・?」
「いや・・変わらない?」
はっきりと分かりません。
子どもからは「もっと温度を上げたい」という声が。
そこで、試験管を湯煎して温めます。
これでようやく体積が大きくなったと実感する子が多くなりました。
最後に、試験管にガラス管を取り付け水面の上昇を確認します。
これで、はっきりと体積が大きくなったことが実感できました。
かなり時間のかかる実験手順ですが、空気を温めたときの実験と同じ実験方法からスタートすることで、子どもは水と空気を温めた時の体積変化の違いを実感することができたと思います。
まとめをした後、子どもからは
「じゃあ水を温め続けると体積は大きくなり続ける?」
「冷やし続けたら体積は小さくなり続ける?」
といった問いが出されていました。
空気と水を温めたり冷やしたりしたときの体積変化をまとめた後、これらの問いを追究していきたいと思います。