3年 かけ算の筆算のひみつ

 2位数×2位数のかけ算の筆算を学習。かけ算の筆算をする必要性を生み出すために <かけられる数が1ふえ、かける数が1へると、答えはどうなるだろう?> という課題で学習を進めた。
 まず、20×20=400を計算。「これからかけられる数を21にするとどうなる?」と問うた。「20ふえるよ」といきなりの発言。「え?20ふえるってどういうこと?」ここで、かけ算の話になり、20の20こ分が、20の21こ分と考えると20の1こ分が増えるんだと説明が始まった。さらに、実際に筆算をして20×20と21×20の一段目、二段目を比べさせた。納得。
 「かけられる数が1ふえると答えが増えるってことは、かける数を19にすると、答えはもどにもどるね(21×19)」と問うた。問いやこだわりを持たせるためにしかけたわけである。「うん、もどるもどる」「え、もどらない」「わからない」3つの意見となったので、実際に筆算をすることにした。「あれ、答えが1減っている」「たし算はもどるのに」「やっぱりね」と様々なつぶやきがあった。何か減っていきそうだと感じたらしく、次はどうなるか試し始めた(22×18)「次は、3減っている」次は、その次は・・・。「こだわり」が表れてきた。「1,3,5,7と答えが減っていく」「減る数が2ずつ増えている」「たぶんそれは、20×20だから2ずつ増えたんだ」
 「それなら、30×30だったら3ずつか?」
「やってみたい」とどんどん筆算を試し始めた。「え?同じだ」「は~ん」筆算を進めるうちにまたつぶやきが出てきた。「きまりがわかった」とも。数字の同じ部分をさがし、1,3,5,7と減っていく根拠を見つけていた。「~さんがいったことはどんなことか」ペアで話し合わせたり、他者説明させたりして、話し合いを洗練させていった。そうすることで、筆算を見直すきっかけともなった。
 40×40にしたらどうだろう?50×50は?60×60は?と今日学んだことをもっと試してみたくなった様子だった。
 次の日、なんでそうなるかまで図で示して、この学習を終えた。筆算が使える道具になっていっただろうか。
 明日の研究発表会での授業でも筆算がより使える道具となってほしいと願いながら、子供を見取っていきたい。