5の2 理科 もののとけ方
研究発表会では、単元の導入で観察したロングパイプ(1m)の半分の長さで食塩を溶かしきる方法を考えました。「水の温度を高くすれば、とけきる」という予想をたてた子どもたち。そこで、水の温度と食塩のとける量の関係について調べていくことにしました。ところが、食塩は20℃、40℃、60℃と温度を高くしていってもとける量があまり増えないということがわかり、「温度を高くすると、とける量も増える」と考えていた子どもたちの中に違和感が生まれました。
「半分パイプで水の温度を60℃にすれば、溶け切りそうかな?」と子どもたちに問いかけると、「ん~食塩じゃ無理かも…。」「20℃よりはとけると思うけど…」「いや、もしかしたらとけきるかも!」と半分パイプで観察してみたいという思いを募らせていました。が、やはり、食塩では底に着くまでにとけきることができませんでした。そこで、食塩とはちがうもので試そう!とミョウバンを用いて調べてみることにしました。
本時では、20℃、40℃の結果を受け、60℃でどれくらい溶けて欲しいかを考え、60℃でとける量について調べました。60℃で予想以上にミョウバンがとけたことを受けて、「ミョウバンなら半分パイプでとかしきれるかもしれない!」と半分パイプの観察に挑みました。その観察では、ミョウバンがとけきるのを食い入るような眼差しで見つめる子どもたち。
「先生!とけきったよ!」
「とけきらなかった…もっと高い温度で試してもいいですか?」
ミョウバンを入れる前の溶液の温度を確かめさせることで、温度ととけ方の関係に着目させ、始めはとけきらないと思っていた子も温度が低いからだという事に気付き、「もっと高い温度にしてみたい!」というこだわりをもって追究する様子が見られました。ふり返りの中にも、「70℃で半分パイプの真ん中くらいで溶け切って、65℃で中くらいのつぶはとけきって、55℃になるととけきらないミョウバンを見て、たった5℃の温度の変化でとけ方がちがってくることにおどろきました。」という言葉が見られ、より実感を伴った理解へとつながったようでした。
当日は、たくさんの方々にご参観いただき、教科分科会では貴重なご意見をいただきました。有り難うございました。