5年_理科「植物の発芽と成長」


【本時のねらい】
 ・実験の結果を根拠に、植物の発芽には水は必要だが、肥料や土は必要ではないことに気づ  くことができる。

【前時までの流れ】
 ・「5年生ガーデンを作ろう」という単元を通した目標を設定し、「植物を発芽させ成長さ  せるためには何が必要なのだろうか?」という大きな課題を設定した。
 ・発芽に必要な条件を、子ども達は「土」「水」「肥料」「空気」「気温」と考え、それら  が「本当に必要であるか」を確かめるにはどうしたらよいかを話し合って条件制御につい  て学習した。
 ・前時ではこれらの条件の実験方法から、まず「土」「水」「肥料」と確かめ、次に「空   気」「気温」について実験を行うという計画を立てた。そして「基本(全部の条件)」「土な  しし」「水なし」「肥料なし」の4種類のカップを作り、実験を行った。

【本時の流れ】
 ①課題を確かめ、結果について個人で考察する
   前時で行った植物の発芽条件を調べる実験の結果について個人で結果を確かめ考察を   行った。
 ②個人の考察について班で話し合い、班の結論を出す
   各班(3~4人)でそれぞれの考察を伝え合い、その根拠を出し合って、班で結論を出し   た。結論の出た班から黒板に班の結果と結論を書くこととした。
  ※実験結果について
   「基本」は全ての班で発芽し、「水なし」は全ての班で発芽しなかった。「肥料なし」   は10班中8班で発芽し、「土なし」は10班中1班だけ発芽した。
 ③結果を交流し、考えをまとめる
   結果から水が必要であることは全ての班で納得していた。「肥料」についてもほとんど  の班で発芽していたことから肥料はなくても発芽するという結論が出た。話し合いの中心  になったのは、「土」であった。いろいろな考えが出てきたが、結局「1つでも発芽した  ということは、土がなくても条件を満たしたということだから、土はなくてもよい」とい  う結論に達した。

【所感】
  子どもの中には、すでに知識があり「土は発芽条件ではない」ということを知っている子 どももいるが、全員が「実験の結果」を根拠として結論を出していたことはよかった。
 (実験で「土なし」が発芽していない以上、土は必要な条件であるといえると結論づけてい  た。)また、ふり返りの中で、「土は必要な条件でないのなら、どうしてあれだけ発芽しな  かったのか。他に原因があるのだろうか」といった考えを書く子どもも見られ、これまでの 自分たちの実験方法について振り返ろうとする姿が見られたこともよかったと言える。
  一方、実験方法の確認、実験結果、班ごとの考察をどのように板書に位置付けるかは課題 であった。複数の条件を比較する際に学習に苦手意識をもつ子どもも、結論を考えやすくな るような板書のあり方を工夫していく必要あると感じた。