3年体育_ゴール型ゲームタグラグビー「走って パスして みんなでトライ!!」

 3年生は10月からタグラグビーの学習に取り組みました。タグラグビーはノックオンやスローフォワードなど、ルールが難しいといわれます。しかし、ラグビーW杯で試合を見る機会があったことや丁寧に学習を積み重ねることで、全員がルールを理解し、タグラグビーのおもしろさ(協力して走り抜けること、トライを決めること)を感じながら学習することができました。

 この学習では“みんなが楽しむためにはどうしたらいいか”ということを子どもが考えていくことをメィンとしました。学習を進めていく中で、みんなが楽しむためには①レフリーが責任をもつこと②多くの子がトライを決めること③役割を決めることが大切と考えるようになり、場や道具、人数、得点の工夫をしてきました。


9時間目の授業では、< ぎりぎりの勝負を楽しむために、どんなルールをえらぶといいかな? >という課題で学習を進めました。ぎりぎりの勝負とは、勝つか負けるかわからないどきどき感を味わいながらゲームをすることと、子どもと共有しています。1時間の流れは、①ゲーム1を行う②ゲーム1の結果を受けゲーム2でぎりぎりの勝負になるようにルールを選ぶ③ゲーム2を行う④ふり返る、という流れです。ルールを選ぶとは、要するに負けたチームに有利になるようなルールを決める、ということです。今までの学習で「ぎりぎりの勝負は楽しい!」ということを感じていたため、②の話し合いでは“勝つために”ではなく、“ぎりぎりの勝負になるように”ルールを選ぶことができていました。

 ゲーム2では、ルールを工夫したことにより、どのチームも点差が近い、ぎりぎりの勝負をすることができていました。子どものふり返りからは、「ルールを工夫するとぎりぎりの勝負になって楽しかった。」「負けたチームがルールを決めるとぎりぎりの勝負になっておもしろいことがわかりました。」「負けてばかりだったけどルールを工夫することでいい勝負になったからうれしかった。」という記述がみられました。この実践から、自分たちにあったルールを考え,より楽しいゲームにすることができた、と子どもたち自身が感じることができたのは大きな成果でした。しかし、少数ではありますが「ルールを工夫しなくても勝てるようになりたい。」「ルールを変えると負けてしまった。」という記述もあり、この学習方法の在り方や意義を改めて考えなければならないと感じた実践でもありました。