「知的障害のある児童生徒の国語力育成に関する研究」に取り組むことになりその一環として、知的障害特別支援学校における国語科の学習について、全国的な調査を通してその実施状況等を把握することにしました。
調査は、各校がどのような創意工夫を加えて教育課程を編成・実施しているかを明らかにし、その結果を参考に本校の研究の充実につなげることを目的にしています。
教育課程の検討にあたって、現状と課題を把握するための参考になりますので、結果を紹介します。
知的障害特別支援学校国語科の実施状況調査（まとめ）
研究開発学校制度とは、教育課程の基準の改善に資する実証的資料を得るため、学習指導要領等現行の教育課程の基準によらない教育課程の編成実施を認め、新しい教育課程、指導方法等について研究開発を行う制度です。
文部科学省ホームページで他校取組みも紹介されておりますので、下記リンクよりアクセスください。
先行研究の成果を参考に、本校で作成した「授業デザインシート」です。このデザインシートに沿って指導計画（P）、授業実践（D）、学習評価及び指導評価（C）、改善（A）を行っております。この「授業デザインシート」を学校全体で共有することで、授業者が生徒に何を学ばせたいのか、生徒がどのように学んでいくのか、指導上の留意点等についての共通理解を図っております。
また、校内の研究会を通して、授業デザインシートそのものも改善しております。現在紹介しているシートは第６版になります。研究の成果と課題を踏まえながら、今後もアップデートしていきます。
授業デザインシート（国語科用）
授業デザインシート（各教科等を合わせた指導用）
令和３年度は、特別支援学校学習指導要領国語科の目標及び内容と小学校学習指導要領国語科の目標及び内容を比較・分析し、特別支援学校中学部・高等部から小学校へ替えることが可能であると考える目標及び内容、特別支援学校小学部から小学校へ接続するための目標及び内容について整理しました。その中で、小学校学習指導要領では示されているが特別支援学校指導要領では示されていない内容や、特別支援学校学習指導要領では示されているが小学校学習指導要領では示されていない内容があることが分かってきました。
比較する際に活用した「小特国語科比較表」を紹介しますので、ご覧ください。
小学校と特別支援学校の国語科比較表
「知的障害のある児童生徒の国語力育成に関する研究」に取り組むことになり、その一環として知的障害者の採用実績等のある企業や福祉施設等、全国１５０ヵ所に対してアンケート調査を行いました。
調査目的は、知的障害のある児童生徒が国語の教科学習を行う際に必要とする国語力とは何かを明らかにするためです。本校で育成したい国語力を設定する際に参考にした調査ですので、結果を紹介します。
国語力に関する調査結果
